英語がスラスラ読める!チャンク・リーディングの実践編

この記事は、
チャンクリーディングについて、
- 実際にチャンクを使って、どのように英文を読んでいくのか、
- 英語をスラスラ読めるようになるために、どのように練習をしていったらいいのか、
について解説していきます。
スラッシュリーディングを練習できる書籍も紹介しています。
チャンクリーディングについては、次の記事でも紹介しています
チャンクを使った英文の区切り方のコツ


チャンクリーディングをするときは、
意味の ”かたまり”(チャンク)ごとに英文を区切りながら、読んでいきます。
ときどき、
読む前にスラッシュを入れてから、
英文を読み始める人がいますが、それはNGです。
英文を読みながら区切っていくのが普通です。
読みながら、
「ここまでが意味のまとまりだな」
と
”意味の断絶” を感じたら、
スラッシュで区切る感じです。
読む前に区切ったりしない。読みながら区切る。
チャンクに区切るときの目安
とはいえ、最初は難しいと思います。
どこで区切ったらいいか
わからなくなったら、次のところで区切っていきましょう。
① 主語・動詞・目的語・補語(SVOC)の前後
「主語が終わった」
「述語はここまで」
そう感じたところで区切ります。
例:
The girl gave her sister a birthday gift.
→The girl / gave / her sister / a birthday gift.
ただ個人的には
述語(動詞)の後ろで区切ることは、ほとんどありません。
動詞と、補語や目的語は意味がつながる事が多く、
区切らないほうが自然と感じることが多いからです。
ですが
絶対的な正解はありません。
自分が読みやすいように区切るようにしましょう。
② 前置詞の前
前置詞から ”句” が始まり、
新しい情報がその英文に追加されます。
なので (動詞の直後の前置詞を除いて)
前置詞の前が意味の区切りになることが多いです。
例:
I received a letter from my boss in Singapore yesterday.
→ I received a letter / from my boss / in Singapore / yesterday.
③ 関係詞の前
関係詞から ”節” が始まるので、
関係詞の前が意味の区切りになることが多いです。
例:
people who were born in the United States
→ people / who were born in the United States
④ 接続詞(and, but, becauseなど)の前
接続詞から次の英文が来るので、
接続詞の前は意味の区切りになります。
例:
He was tired but he kept working.
→ He was tired / but / he kept working.
⑤ to不定詞や動名詞の前
to不定詞や動名詞は、
直前のチャンクに情報を追加する意味合いがあるので、
もう一つの意味が追加されるのでスラッシュを入れることもあります。
ですが
長いチャンクで読む人の中には、
区切りを入れない人もいます。
例:
We have some problems to solve.
→ We have some problems / to solve.
⑥ カンマ(,)、ピリオド (.) などの句読点の後
句読点は、意味の一区切りなので、自明ですね。
例:
She likes apples, but she doesn’t like oranges.
→ She likes apples, / but / she doesn’t like oranges.
⑦ 長い主語や目的語の後
長い主語、目的語では、一旦区切ってもOKです。
例:
People who love music often attend concerts.
→ People who love music / often attend concerts.
慣れれば自然とできる
慣れてくれば、
自然と意味の区切り(かたまり)がわかるようになります。
- どこまでが意味の ”かたまり”か
- 知ってる表現パターンやチャンク
- 節・句の始まりと終わり
このあたりは、
わかるまで何度も繰り返すしかありません。
意味の ”かたまり”(チャンク)がわかるようになれば、
スラッシュを入れなくても英文を読めるようになります。
ポイントと注意点
チャンクで区切るときのポイントと注意点は以下のとおりです。
絶対的な正解はない
チャンクの長さ、スラッシュを入れる位置についての絶対的な正解はありません。
どこまでをひとかたまりとするかは、人それぞれだからです。
基本的に、チャンクの長さは
- 長すぎると分かりづらく
- 短すぎるとまた分かりづらく
なります。
自分が読みやすい位置で区切るのがベストです。
慣れるまでは細かく区切る
なれないうちは、
2〜3語を目安に短く区切るのがいいでしょう。
英文の構造をつかみやすくなります。
慣れてきたら、長いチャンクで区切る
英文読解に慣れてきたら、
より長いチャンクで区切るようにしましょう。
速読力が向上し、リスニングも向上します。
英語を読む力を伸ばすチャンクリーディングの練習ステップ


チャンクリーディングの目的は最終的に、
① スラッシュ(区切り)を書き込まず、
② 意味の ”かたまり”(チャンク)がわかり、
③ 英語の語順で英語のまま読めるようになる
ことです。
目的に到達するには、
アシストをつけながら段階を踏んで、
練習していくのがおすすめです。
① 「スラッシュ入り英文」を読む
最初は、すでにスラッシュが入っている英文で慣れるようにします。
② 自分でスラッシュを入れながら読む
次に、自分でチャンクを見つけて、スラッシュを入れながら、読むようにします。
③ スラッシュを入れずに読む
最後の段階では、目で区切りを見つけて、スラッシュを書かずに読み進めていきます。
英文読解の練習につかう英文は、1パラグラフの長さがおすすめです。
短くも長くもなく、
ちょうどいい長さなので、
リーディングを練習するのに最適です。
① 最初は「スラッシュ入り英文」を読む
リーディング本には、はじめからスラッシュが入っているものがあります。
毎日の英速読
おすすめは、「毎日の英速読」です。
「毎日の英速読」には
1つの文章(結構長いです)につき、
- 速読用(オリジナル)の英文
- スラッシュ付きの英文
- 和訳
があって、かなりのボリュームです。
一冊丸ごと、スラッシュリーディングを練習できます。
また、スラッシュリーディングのやり方やコツも解説されており、
音声教材も付属(ダウンロード)しています。


イムラン式 超英語思考トレーニング
本サイトで激オシの「超英語思考トレーニング」もおすすめです。
リーディングパートでは、 それぞれの英文に
- オリジナルの英文
- チャンク分けした英文
- 和訳
の3つあって、チャンクリーディングの練習が出来ます。
chatGPT やアプリをつかう
その他にも chatGPT を使ったり、アプリを使って、スラッシュがついた英文を手に入れることが出来ます。
- ChatGPT では、「スラッシュ入り例文」を作ってもらうことができます
- AnnoReader や POLYGLOTS などのアプリでは、英文にスラッシュをつけてもらえます
② 自分でスラッシュを入れながら読む(インターネット英文)
大体の感覚がつかめたら、
次は自分でスラッシュを入れて区切って読んでいきます。
英語のテキストに
鉛筆でスラッシュを入れていく
本の場合はこれでOKですが、
インターネットの英文を読むときはツールをつかうと便利です。
chrome 拡張機能をつかう
chrome の拡張機能で、「スラッシュリーディングサポート」というプラグインがあります。
これをインストールして ON にすると、
chrome に表示された英文に
スラッシュを入れながら読むことが出来ます。


使いかたは、
スラッシュを入れたいところをクリックするだけです。
かなり便利です。
マウスで反転表示させて読む
別のブラウザーを使っていたり、
拡張機能をインストールできない人は、
マウスで反転表示させながら読みましょう。
英文をマウスでドラッグして反転表示させて、読んでいきます。


私は拡張機能を知らなかったので、
以前からこの方法でやっています。
海外の同僚がやっているのを真似しました。
③ スラッシュを入れずに読む
スラッシュを入れなくても、
英文をみてチャンクがわかるようになったら、
スラッシュを入れないで読む練習をしましょう。
これくらいになれば
チャンクのストック(ボキャブラリー)も増えてきたと思うので、
できるだけ直接英語で意味を取っていくようにしましょう。
それができるようになれば、
読むスピードも上がっていき、リスニングも上達します。
まとめ:英語チャンクリーディングの練習問題をやってみよう


最後にチャンクリーディング(スラッシュリーディング)の練習問題をあげていきます。
各問題には、
- オリジナルの英文
- スラッシュを入れた英文
- 日本語訳
をセットで提示しています。
練習問題①:日常生活の描写
英文(オリジナル)
I wake up at 6 a.m. every morning, make myself a cup of coffee, and sit by the window to enjoy the quiet time before the day gets busy.
スラッシュ英文
I wake up at 6 a.m. / every morning, / make myself a cup of coffee, / and sit by the window / to enjoy the quiet time / before the day gets busy.
日本語訳
私は毎朝6時に起きて、コーヒーを自分で入れ、1日の始まりで忙しくなる前の静かな時間を窓辺で楽しみます。
練習問題②:自然について
英文(オリジナル)
The forest was filled with the sound of birds chirping, leaves rustling in the wind, and the occasional crack of twigs underfoot as we walked along the narrow path.
スラッシュ英文
The forest was filled / with the sound of birds chirping, / leaves rustling in the wind, / and the occasional crack of twigs / underfoot / as we walked / along the narrow path.
日本語訳
森は、鳥のさえずりや風に揺れる葉の音、そして小道を歩くたびに小枝が折れる音で満たされていました。
練習問題③:未来の計画
英文(オリジナル)
Next summer, I plan to travel to Italy, visit historical landmarks, try authentic local food, and take a lot of photos to remember the experience.
スラッシュ英文
Next summer, / I plan to travel to Italy, / visit historical landmarks, / try authentic local food, / and take a lot of photos / to remember the experience.
日本語訳
来年の夏、私はイタリアに旅行し、歴史的な名所を訪れ、本場の地元料理を味わい、思い出を残すためにたくさんの写真を撮る予定です。