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英語の会話力をアップさせる!チャンク学習について徹底解説

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この記事では、英単語の集まり《チャンク》について紹介します。


英語を話すとき、
英文がなかなか完成せず、会話が止まってしまう。

言いたいことが言えない。

とくに文法的に正しい英語を話そうとすると、そうなってしまいがちです。

でもネイティブスピーカーは
英文法を意識しないで英語を話しています。

ネイティブスピーカーの英語の例( 引用:X (旧Twitter) )

その理由は、
ひとつひとつの単語より、複数の単語をひとまとめにして

・「意味あるかたまり」として区切って
・「英語の語順」で理解、話している

からです。

しかもネイティブはその「意味あるかたまり」が長いです

その意味あるかたまりは「チャンク」と呼ばれます。

その「チャンク」を使って、私たちも同じようにすれば
もっと楽に英語を聴いたり話したり
出来るようになります。

そんなこと、できるの?

そんな声が聞こえてきそうです。

できます。

最初は短いかんたんなチャンクから、
だんだんチャンクを長くしながら、

少しずつチャンクを使った英会話に慣れていけば

英文法にたよらずに英会話ができるようになっていきます。

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コンテンツ

英語のチャンクとは

チャンクとは、

センテンスを意味単位で区切った、
英単語の集まり

いわば「短い文言」のことです。語学の世界ではよく知られています。

短い文言」ごとに

読んで、理解する
聞いて、理解する
考えながら、書く
考えながら、はなす

このようにすると

文法に縛られずに
言いたいことが言えるようになる

ことがわかっています。続けていると、

直接英語で理解したり、話したり

できるようになります。

いわゆる「イディオム」、「フレーズ」、「コロケーション」もチャンクです。

英文をチャンクに分けると楽になる

英文(センテンス)を「意味がわかる単位で区切って」いくと、読むのが楽になります。

たとえば、以下の文を考えてみます。

Sendai pub chain boosts performance with better work conditions.

Japan Times の記事より引用

チャンクで区切ると、次のようになります。

Sendai pub chain / boosts performance / with better work conditions
(仙台のパブのチェーン店 / パフォーマンスをアップする / 労働環境の改善で)

長く感じた英語のセンテンスも、3語ごとなら結構わかりますよね?

こんな感じで短くすると、
読むときだけでなく、聴いたり話したりするのも楽になります。

日本語にもチャンクがある

日本語の文法「国文法」にもチャンクに似たものがあります。

文節です。

文節とは、文を区切った際に意味として不自然にならない最小の単位です。

文節:
・意味がわかる単位で区切ったもの
・自立語のみ、もしくは自立語+付属語に区切ったもの

単語:
・意味をなさない付属語まで区切ったもの

ちょうど単語と文の中間の単位になります。

例えば、次の文

仙台のパブのチェーン店が労働条件の改善でパフォーマンスを向上させた。

文節に分けると

仙台の / パブの / チェーン店が / 労働条件の / 改善で / パフォーマンスを / 向上させた。

という感じになります。よく似てますよね。

英語も似たようにやればいいのです。

英語のチャンクを練習する6つのメリット

英語をチャンクで練習すると、次のようなメリットがあります。

①英文の理解が速くなり、長文が楽になる

英語チャンクとして、複数の単語で一気に
意味をとるようになるので、英文の理解が速くなります。

慣れると
5〜8語以上を一気に理解
するようになります。

文章全体の理解が速く正確になります。

②スピーキングやライティングのスピードが上がる

英語チャンクを使って複数の単語ごとに、語順で英文を作るようになります。

なので、話す・書くのスピードも上がります。

③ 自然な英語表現が増える

単語ごとではなく、英語チャンクを使って
意味単位で言い回しや表現を覚えるようになります。

なので一度にたくさんの単語を覚えられ、
自然で使いやすいボキャブラリーが増えていきます。

④リスニング能力が向上、理解も速くなる

リスニングでも英語チャンクとして、意味単位で理解するようになります。

理解のスピードも上がります。

⑤ 自然な英語のリズムが身につく

意味単位で複数の単語を
ひとかたまりで発音するようになります。

そのため、ネイティブにとってはわかりやすい発音になります。

リズムやイントネーションもネイティブに近くなります。

⑥ 英会話コミュニケーションが楽になる

自然な英語表現が身につき、
分かりやすい英語を話すようになります。

そのために効果的なコミュニケーションがとれるようになります。

英語チャンクの具体的な使い方

英語チャンクを使って、どんな感じに会話するの?

英語チャンクを使って、
実際にどのように聞いたり話したりするのでしょうか?

このブログのトップページでも説明しています。
具体的なイメージがつかめない人におすすめなので、ぜひ読んでみてください。

英語チャンクを使ったリーディングや、リスニング

リーディングやリスニングは英語の入力なので、やり方はおなじです。

流れてくる英文、読み進めていく英文を

英語チャンクごとに意味を取っていく

形になります。

英語チャンクを使ったリーディングやリスニングのイメージ

英語チャンクを使ったスピーキングや、ライティング

スピーキングやライティングは英語の出力なのでやはり、やり方は両方ともおなじです。

英語チャンクを付け足していく

という形になります。違いは口に出すか、文字にするか、だけです。

英語チャンクを使ったスピーキングやライティングのイメージ

英語チャンクでボキャブラリーを増やしていく

ボキャブラリーを覚えるときも、英語チャンクを使います。

次のように
複数の英単語をまとめて覚えてしまうほうが、
覚えやすく使いやすくなります。

例:
「庭に咲いた花」= flowers blooming in the garden
「昨日、帰りにあった人」= person I met yesterday
「友人の家」= My friend’s house

チャンクの区切り方問題

基本的に、チャンクは意味単位で区切っていけばいいです。

が、大体の目安として

ピリオド (.) やコンマ (,)、
文法的に《句》や《節》で区切っていく

のが通常のやり方です。

ここでは、次の3つの区切り方を解説します。

①文法的に区切る

》や《》の終わりは、チャンクの区切りになります。

》は「主語・述語が含まれていない英文のパーツ」
》は「主語・述語が含まれている英文のパーツ」

たとえば

Both Ann and Tom could not take exams.(アンとトムは試験を受けられなかった)

という文は

  • Both Ann and Tom(アンとトム)
  • could not take exams.(試験を受けられなかった)

という主語となる《名詞句述語となる《動詞句の2つから成り立っています。
これらはチャンクです。

また次の文、

Both Ann and Tom, who were late, could not take exams. (遅刻したアンとトムは試験を受けられなかった)

では who were late は Both Ann and Tom を修飾する形容詞節でこれもチャンクです。

②慣用句、決まり文句で区切る

決まりきった言い回しや、慣用句の終わりもチャンクの区切りになります。

たとえば

1.Can you please

2.You are welcome.

などです。

③息継ぎで区切る

息継ぎや思考が止まっているところもチャンクの区切りになります。

たとえば、次の文はイギリス人が物価の話をしている会話文です。

で息継ぎをしてますが、ここがチャンクの区切りです。

I think for most things it’s pretty pricey I think accommodation well, certainly buying accommodation – is probably one of the most expensive prices in the world and getting more and more expensive.

イギリス人はこう話す・こう考える」より引用

考えながら話しているので、途中で結構止まっています。こういう部分が区切りになります。

英語チャンクの長さはどれくらいにする?

英語チャンクの長さ問題:どこで区切る?

ところで、どれくらいの長さで「チャンク」に区切っていけばいいのでしょうか?
長すぎると大変だし、短すぎるのも奇妙な感じがするかもしれません。

でもそれには答えはなく、長さは自由にして良いのです。

ルールは「それぞれのチャンクが意味を持つこと」。これだけです。

英語チャンクの長さは自由

次の英文をチャンクに分割した例を見てみます。

  1. I have a pen =
    I (私)+ have (持つ)+ a pen (一つのペン)

  2. What is the difference between phrases and words =
    what(なに)+ is (ある) + the differences (違い)+ between phrases and words. (フレーズと単語のあいだ)

1 の文は誰がやっても同じになると思います。

ですが、2の文は人によって結果が違ってくるでしょう。例えば、次のような意見がでてくると思います。

  • 意見1:what と is は分けずに 、「what is」 をひとつのチャンクとすべき

  • 意見2:「the differences between phrases and words」 を、これをひとつのチャンクとすべき

これは、どちらの意見も正解です。

「意味をもつ言葉の塊(かたまり)」

であれば、それはチャンクだからです。

チャンクの長さは上達するほど長くなる

チャンクの長さは、好きなところで区切りましょう。その時の

自分の使いやすい長さ

にすればいいです。

  • リーディングやリスニングのとき:自分の理解できる長さ。

  • スピーキングやライティングのとき:自分が覚えているチャンクをそのまま使う。

このように、自分がコントロールできる長さで区切るのが良いのです。

極端な話、2つ以上の句、節がある「とてつもなく長いチャンク」でも、

自分が意味が理解できて使えていればいい

のです。

誰でも上達していくとだんだんチャンクが長くなります。
理解できる長さが長くなっていくからです。

そのうち一文全部を英語で理解できるようになってきて、チャンクに分ける必要もなくなります。

英語チャンクのおすすめ参考書や書籍

次に記事では、
英語チャンクについて詳しく解説している本を紹介しています。

おすすめは以下の3冊(プラス1冊)です。

1位:チャンク英文法

チャンク英文法

チャンク英文法」は英語のチャンクの第一人者、田中茂範先生と他のかたの共著です。

英語のチャンクについて、ほぼすべてが網羅されています。
文章が多く、少しわかりにくいところもありますが、必読の参考書です。

チャンク英文法―文ではなくてチャンクで話せ!もっと自由に英語が使える

2位:これなら話せる★チャンク英会話

これなら話せる★チャンク英会話

これなら話せる★チャンク英会話」も田中茂範先生の本です。英語チャンクの考え方で、日常で使われる慣用表現840を紹介しています。

  • 行為を表す慣用チャンク表現 (提案する・頼む・謝るなど)
  • 感情を表す慣用チャンク表現 (驚き・感動・悲しみなど)
  • 会話をコントロールする表現
  • チャンクを繋いでいく「チャンキング」

チャンキングは、情報を英語チャンクで「付け足し」ていくことで、この記事に書いた《話す・書く》ときの方法です。

これなら話せる★チャンク英会話(CD-ROM付)

3位:クラウン チャンクで英単語 シリーズ

クラウン チャンクで英単語 シリーズ

チャンクで英単語」シリーズは、2023年のNHK英語講座で講師を務める、投野由紀夫先生の著書です。
チャンクを意識しながら、ボキャブラリーを増やしていく本です。

Basic, Standard, Advanced と3種類あり、レベルにあわせた英単語集になっています。

コロケーションや慣用表現、フレーズを理解するのにおすすめです。

三省堂
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編集:投野由紀夫
¥1,100 (2023/02/25 12:00時点 | Amazon調べ)

番外編:発想の英文法―チャンクだから話せる

発想の英文法―チャンクだから話せる

私がはじめて「チャンク」を知ったのは、この《発想の英文法―チャンクだから話せる》という本です。

おかげさまで、だいぶ会話や英文メールが楽になりました。

今でも古本で手に入りますので、よければ手にとってみてください。
発想の英文法―チャンクだから話せる

英語チャンクを解説している関連記事

このサイトでは、
英語チャンクについての記事をアップしています。

  • 英語チャンクを使った学習法
  • 英語チャンクのメリット
  • 英語チャンクの使い方
  • ボキャブラリーの増やし方
  • など、

ここで紹介した記事以外にも多数あるので、参考にしてください。

英語チャンクの使い方

チャンクの使い方については、トップページで解説しています。

英語チャンクの名詞・動詞・副詞

名詞チャンク

チャンクの基本、名詞チャンクについては次の記事で解説しています。

動詞チャンク

動詞チャンクについての情報は、次の記事で解説しています。

副詞チャンク

副詞チャンクは種類が豊富です。

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