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イギリス英語が話せない?苦手な人にモダンRPアクセントをわかりやすく解説

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イギリス系の英語がわからない、話せない、という人は
イギリス英語の標準「モダンRPアクセント」(容認発音、RP発音, Received Pronunciation)を学びましょう。

・イギリス系の英語がわからない
・イギリス英語の発音の種類が多い
どこから練習したらいいかわからない

イギリス系英語の発音を学ぶとき、
標準となるのは「モダンRPアクセント」で話される英語です。

ロンドンより南部で話されているので、
SSBE(Southan Standard British English, 南部標準英語)とも呼ばれます。

この記事では、次の内容を説明しています。

  • イギリス英語のRPアクセントの歴史
  • 「モダンRPアクセント」のポイントを解説

私は今、外資系企業で海外チームと仕事をしています。
英語は入社時TOEICスコア260でしたが、最終的に850になりました。

モダンRPアクセントは、現代のイギリス系英語の標準です。

イギリス系英語は世界中で話されているため、コミュニケーションが取りやすくなります。

最近は TOEIC や IELTS でもイギリス英語の発音は必須です。
高得点を狙っている人は、特徴をつかんでおくと役に立ちます。

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イギリス英語の標準「モダンRPアクセント」とは?

モダンRP(Modern RP)は、イギリス英語の標準アクセントです。
BBCやロイヤルが公式の場で話す英語です。

RP は Received Pronunciation の略で、容認発音と訳されます。

なので今、イギリス英語を習うとすると、このRPアクセントになります。

別名は、Standard Southern British English (SSBE) とも呼ばれます。主にロンドンより南部で話されているからです。

古いRPもある?RP(Received Pronunciation)の歴史

古いRPは、

トラディッショナルRP(Traditional RP)

と呼ばれます。
今は話す人はほとんどいません。

RP(容認発音)の移り変わり:

  • イギリスでは、社会階級ごとに話す英語が違いました。
    17世紀以前まで、王室が話す英語「キングス・イングリッシュ」「クイーンズ・イングリッシュ」は、地位の高い人の象徴でした。

  • 19世紀ごろになると、パブリック・スクール出身の社会的地位が高い人がRP英語を話すようになりました。
    当時は PSE(Public School English)と呼ばれていました。

  • 20世紀に入るとアナウンサーが RPで英語を話すようになりました。


    このようにRPはだんだんと標準英語として認識されるようになりました。

こういったRPアクセントは
話されていたのは1950年代までで、今の RP アクセントと異なっています。

今のRPアクセントはモダンRPと呼ばれ、トラディッショナルRPと区別されています。

トラディッショナルRPは
話す人が全体の2%程度だそうで、若い人たちはモダンRPで話しています。

イギリス英語は広く世界中で話されている

イギリス英語は、元イギリス植民地の国で話されています。

ヨーロッパ各国、アフリカ大陸の国とカナダの一部では、イギリス英語が主流です。

イギリス系の英語が話されている国:

アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、マルタ、シンガポール、マレーシア、香港、南アフリカ共和国
など、

発音は国ごと、地方ごと、社会階級ごとにかなり違っていて、会話が成り立たないこともあります。

同じイギリス系の英語でも・・・

  • 国によって発音が違う(カナダとオーストラリアで、会話ができないことも)
  • UK国内でも、発音が違う(スコットランドやアイルランドで、かなり違う)
  • ロンドン市内でも、発音が違う(ダウンタウンの人たちはコックニーと呼ばれる別の発音で話している)

同じ英語で会話ができない、
というのもあるあるです。(田舎の訛はすごいですからね)

しかしインターネットの普及で
今後は話ができるようになっていくとと思います。

私も行ったこともないインド英語に慣れてきました。

イギリス英語の独特の言い回し

イギリス英語にしかない言い回しがあります。

1)アメリカ英語の「持っている」の have は、イギリス英語では have got といいます。
なので「ペンを持っていますか?」はアメリカ英語では

Do you have a pen?

ですが、イギリス英語では

Have you got a pen ?

になります。

2)アメリカ英語では would を使うところを、イギリス英語では should を使うことが多いです。
あなたが来てくれれば、嬉しい」をアメリカ英語では、

I would be very happy if you came.

ですが、イギリス英語では、

I should be very happy if you came.

になります。

こういった文法的な違いは「ニューエクスプレス+ イギリス英語」に詳しいです。

イギリス英語「モダンRPアクセント」の発音ポイントを解説

ここからはイギリス英語のモダンRPアクセントについてを解説していきます。

なお、まとめるには次の動画を参考にしました。
How to Learn a British Accent *Fast* (Modern RP)

この動画では、モダンRPアクセントのポイントを次のように解説しています。

① “t”音は、軽く発音する
② 発音する “r”音と発音しない “r”音
③ シュワ “schwa” はスーパー大事
④ アメリカ英語の「アァ」は、短い “o” 音(オッ)
⑤ アメリカ英語の「オー」は、2重母音(オゥ)
⑥ アメリカ英語の /æ/ は、長い “aah” 音(アー)

① “t”音は、軽く発音する

“t” は軽く舌を”タップ”するように発音します。

ポイントは次の3点です。

  • アメリカ英語では省略される t は発音する
    例えば often はアメリカ英語では「オフン」ですが、モダンRPでは「オフトゥン」と ” t ” 音を発音します。(※)

  • 「ダ行」や「ラ行」に変化しない
    better や city はアメリカ英語では「ダ行」や「ラ行」に変化します。ですがモダンRPでは変化せず、”t” 音を発音します。

  • グロッタル・ストップにしない
    他のイギリス系の英語ではグロッタル・ストップで発音(例えば water を「ウォ・ア」と発音)するところを、モダンRPでは t を発音(「ウォタ」と発音)します。

(※)oftensoften は、RPでも

50%の人が “t” 音を発音し、
50%の人が発音しない、

特殊なワードだそうです。

他のワード(castle, hustleなど)は “t” 音を発音しません。

これについては歴史的な背景があるようなので、そのうち別の記事を書こうと思います。

次のリンク先(YouTube)に発音のサンプルがあります。
British Pronunciation: The /t/ Sound

“t”音については、次の記事で詳しく解説しています。
英語の音変化④:一番むずかしい ”T音”の変化について

② 発音する “r”音と発音しない “r”音

“r”音には、発音するものと発音しないものがあります。

発音する r は「rhotic R」と呼び、発音しない r は「non-rhotic R」と言います。

発音する例は、たとえば British では、

ティッシュ

と”r”を発音します。

発音しない例は、teacher は

ティーチャ

や mother は

と語尾は伸ばさず、 “r” 音は発音しません。
なので少し早口に感じます。

発音する・しない、は次のルールがあります。

“r” 音の発音のルール

  • 発音する “r” 音母音の前に r が来るときは発音する
  • 発音しない “r” 音:それ以外、とくに語尾の r は発音しない

次のリンク先(YouTube)に発音のサンプルがあります。
▶ 発音する “r” 音:Spoken R sound
▶ 発音しない “r” 音:Silent R sound

③ シュワ “schwa” はスーパー大事

シュワはイギリス英語ではスーパー大事です。

英会話の3~4割がシュワで、アメリカ英語よりシュワが多くなるからです。

イギリス英語ではほとんど発音が聞こえないほどの弱い音になります。

例えば about は

ウト

というより

ウト

に近い発音になります。

次のリンク先(YouTube)に発音のサンプルがあります。
How To Pronounce The Schwa Vowel Sound in a Standard British English accent

シュワ ”schwa” については、次の記事で詳しく説明しています。
英語の音変化①:シュワ (schwa)と、音の脱落(リダクション)

④ アメリカ英語の「アァ」は、短い “o” 音(オッ)

「hot 」などは、アメリカ英語では、少し長く

アァ

に近い発音になりますが、モダンRPではより短い

オッ

になります。

次のリンク先(YouTube)に発音のサンプルがあります。
SHORT O SOUND

この発音を使う単語例:

stop
slot
got

⑤ アメリカ英語の「オー」は、2重母音(オゥ)

例えば「hello」の最後の部分は、アメリカ英語では

ロー

ですが、モダンRPでは

ロゥ

といった、2重母音となります。

」で始まって、「」で終わる音になります。

Long O sound

次のリンク先(YouTube)に発音のサンプルがあります。
 Note /əʊ/ 

この発音を使う単語例:

no
slow
go

⑥ アメリカ英語の /æ/ は、長い “aah” 音(アー)

アメリカ英語だと

/æ/ (「アェ」や「ェア」)

となる母音が、日本語に近いはっきりした

アー

になります。

例えば「tomato」はアメリカ英語だと「トゥメィトゥ」ですが、モダンRPだと「トゥマートゥ」のように発音します。
「トマト」アメリカ英語とイギリス英語の発音の違い

次のリンク先(YouTube)に発音のサンプルがあります。
How To Pronounce The BATH Vowel in a Standard British English accent

この発音を使う単語例:

ask
after
half
laugh
can’t

イギリス英語を話したい人におすすめの参考書

最後にイギリス英語をもっと学習したい人向けに、おすすめの参考書を紹介します。

イギリス英語の会話のおすすめの参考書

イギリス英語を話したい人へのおすすめの参考書は、次のイギリス英会話の本です。
ニューエクスプレスプラス イギリス英語《CD付》

イギリス英語での会話全般にわたって解説しています。

  • 会話形式でストーリーが進んでいきます。
  • 単語や表現についてのコラムも多数。
  • 確認のための練習問題もあります。

イギリス英語の発音のおすすめの参考書

イギリス英語の発音についての参考書は次の本がおすすめです。

イギリス英語でしゃべりたい!: UK発音パーフェクトガイド 〈新装版〉
もっとイギリス英語でしゃべりたい! UKイントネーション・パーフェクトガイド

イラスト付きでわかりやすく解説しています。

英語の発音の参考書については、次の記事で詳しく紹介しています。

「モダンRPアクセント」を学んで、TOEICやIELTSで良い点を取ろう

この記事では、次の内容を説明しています。

  • イギリス英語のRPアクセントの歴史
  • 「モダンRPアクセント」のポイントを解説

イギリス系の英語を学ぶとき、発音の標準は「モダンRPアクセント」です。

イギリス系英語を学んでおくと助かるケースも多く、TOEICや IELTS でも高得点が見込めますので、積極的に慣れていきましょう。

最後に今回参考にした動画を紹介します。
How to Learn a British Accent *Fast* (Modern RP)


▶ 発音の基礎については、次の記事で解説しています。

▶ 発音についての記事をまとめています。

▶ 発音指導をうけられるオンライン英会話スクールを紹介しています。

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